TAKE THAT / Greatest Hits

アルバム、ビデオ全部持っていました!ちょっと恥ずかしい過去。しかし、彼らは英国のミュージック・シーンを知る上でこれから重要なバンドの一つとして歴史にその名を刻むでしょう。

昔書いた大学のしょーもないレポートに、当時のTAKE THAT関連の社会現象をまとめたので、一部改正したものを引用します。

90年代のビートルズTAKE THAT/国民的英雄

「愛するボーイズ達が解散するからといって決して自殺などしないように」彼らの解散記者会見の翌日の新聞にはこう言った警告がだされた。メンバー脱退のときに、ドイツの少女が自殺未遂をおこしたことを考慮して、ファンのために設置されたテレフォン・サービスには、20万件の電話が寄せられた。ショックから手首・足首を切り付けた少女。医師のカウンセリングを受けるもの。涙ながらに電話をかけてきた50代の女性。解散に抗議してハンガー・ストライキを始め出すもの。マスコミが動き、警察が動いた。それは、まさしく国民的な大事件だった。

後に彼の手掛けたグループの成功によって、THE BEATLESのマネージャー、ブライアン・エプスタイン以来の名マネジャー・陰の仕掛人と言われたナイジェル・マーティン・スミス(Nigel Martin Smith)。80年代後期から、90年代初頭にかけて、イギリスのチャートはアメリカ勢に独占されていた。それを嘆いて彼は、どうにかして、イギリス国民誰からも愛されるバンドを作ろうと日夜考えをめぐらしていた。そんなとき、彼はゲイリー・バーロウ(Gary Barlow)という少年に出会う。10歳でプロを目指し、いくつかのコンテストで賞をうけ、クラブで歌っていた少年の才能に出会ったとき、ナイジェルには“これだ”という感が働いたに違いない。当時、イギリスにおいてもその名声をほしいままとしていたNEW KIDS ON THE BLOCKのようなグループのイギリス版を作ることはできないかと彼は考えた。彼は地元マンチェスターで活躍していたダンス・チーム、ストリート・ビートのジェイソン・オレンジ(Jason Orange)とハワード・ドナルド(Howard Donald)の2人を、ゲイリーがマーク・オーエン(Mark Owen)とともに活動していたポップ・グループ、キューティスト・ラッシュに引き合わせ、これまた地元の俳優ロビー・ウィリアムス(Robbie Williams)をオーディションで発掘し迎え入れて誕生させたのがTAKE THAT。これが彼らの成功の物語のはじまりだった。

90年代のBEATLESと呼ばれるバンドは他にもいくつか存在する。ブリット・ポップ(ここでのポップはこの論でのポップと少し違う。)と呼ばれた90年代のブリッティシュ・ロックの2大グループ、オアシスやブラ-などのほうが90年代のBEATLESにふさわしいという人はたくさんいるだろう。確かに、彼らは90年代を代表するイギリスのバンドでその音楽活動も様々な面で高い評価を得ている、しかし、BEATLESを意識するあまり、かれらの行ってきたことが、すべてBEATLESに帰結していたことは残念だ。OASISはBEATLESの音楽の焼き直しという感は否めないし、そのことでポール・マッカートニーやジョージ・ハリスンなどから非難されている事実もある。BLURなども一部からは BEATLESのマネだという批判もある。第2のBEATLESが待望されるイギリスのロック界において、BEATLESは避けられない課題でもある。批判が真実をついているのか、そうでないのかは別として、彼らがBEATLESから解き放たれ、新しい伝説になるかは、あと何十年かたってみないと分かりそうもない。それと対照的にポップ・フィールドから現われたTAKE THATは、アイドル性という点においてはBEATLESをはるかに凌ぐバンドではなかったかのように思われる。もちろんBEATLESは全世界にその名を轟かせたバンドで、その点においてTAKE THATと異なるが、少なくともイギリス国内では彼らの人気は凄まじかった。日本においてもそうだが、90年代に入ってイギリスのチャートは、新たな記録の更新ラッシュなのである。CDとアナログ盤の違いもあるので、一概には言えないが、TAKE THATがシングルの初登場1位の数でBEATLESの記録を塗り替えたのに始まり、SPICE GIRLS、B★WITCHEDなどがつぎつぎにチャート史上で記録を更新させ、BOYZONEも最新アルバム『BY RIQUEST』の1位により、デビューから4作のアルバム全てを1位にするというBEATLESとのタイ記録を成し遂げている。これらは全てボーイバンドムーブメントとその亜流によって弾きだされた記録なのである。TAKE THATがいなかったらその後のBACKSTREET BOYSやBOYZONEの活躍もなかった。5年間という短い活動期間の間に8曲の全英ナンバー1を獲得し、解散後のソロ活動においても、現在最もイギリスで愛されるロック・ミュージシャンの1人としてロビー・ウィリアムスが成功している点も90年代のBEATLESの名にふさわしい。TAKE THATが伝説として語られるのもそう遠いことではなしかもしれない。

まあ、90年代のビートルズは少し言いすぎかもませんが、90年代を代表する英国の国民的なグループであることは間違いないでしょう。

(2005年3月8日 seesaaブログより転載。加筆・修正してあります。)

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