【読書感想】LORD OF THE FLIES(蝿の王)

「蝿の王」

蝿の王 (集英社文庫 コ 1ー1)

蝿の王 (集英社文庫 コ 1ー1)

「蝿の王」 ウィリアム・ゴールディング

最近、部活の仲間で話題なのが岡崎玲子。小学6年生時に英検一級を取得。中学1年生時にTOEFL670点。2年生時にTOEIC975点を獲得、国連英検特A級を取得するといった天才少女。そんな彼女が全米トップ3に入るといわれるプレップスクール(寄宿制私立高等学校)、チョート・ローズマリー・ホール校に留学した体験記「レイコ@チョート校」「9.11ジェネレーション」は各方面で高い評価を得ています。詳しいことは集英社のコラムや彼女の著作を読んでいただくこととして、今回紹介したいのが「蝿の王」という小説です。

レイコ@チョート校 ―アメリカ東部名門プレップスクールの16歳 (集英社新書)

レイコ@チョート校 ―アメリカ東部名門プレップスクールの16歳 (集英社新書)

http://shinsho.shueisha.co.jp/campus2/030908/index.html

玲子さんのコラムに書かれているとおり、『蝿の王』英文学を学ぶ上では欠かせない作品。

作者ウィリアム・ゴールディングはこの作品でノーベル文学賞を受賞しています。僕はこの作品を中学3年生の読書感想文の題材として読んだわけですが、そのときは英文学史上重要な作品であるということはあまり意識していませんでした。その当時ちょうどこの作品が映画化されていて、文庫本の表紙(写真は集英社文庫ですが、僕が当時買ったのは新潮文庫)に少年が写っていたので、『15少年漂流記』みたいな話なんだろうと勝手に想像し手にとったわけです。たしかに漂流記なのですが、少年達は『15少年漂流記』のように秩序ある生活を送ることができないのです。映画版もエグいらしい。『15少年漂流記』を想像してこの作品に触れるとひっくり返ります。でも、本当に少年達が漂流したら『蝿の王』のストーリーのほうが現実になる可能性が高いかもしれませんね。詳しいストーリーは上記のコラムにかいてあるので、そちらを読んでもらったほうがいいと思います。とっても簡単にいうと梅津かずおの『漂流教室』みたいなお話です。ただノーベル文学賞を受賞するくらいですから、もっと奥深いテーマがあって、聖書やその当時の西欧の政治状況を知っていないと、それらは読み取れないことでしょう。

レイコさんに刺激されたのでもう1回読み返してみようかと思います。

(2005年3月9日 seesaaブログより転載。加筆・修正してあります。)

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