The Boxer

アメリカン・アイドル:シーズン9は、Lee DeWyzeが優勝して終わったわけだけど、イマイチ盛り上がりに欠けていたような。やはりポーラ・アブドゥルが抜けた穴は大きかった。ポーラが候補者にうっとりしたり、立ち上がってノリノリで踊りだしたり、サイモンとふざけあったりしているシーンが、この番組でいかに重要だったかということを思い知らされる。そして、エレン・デジェネレスの放つジョークが、イマイチ面白いのか面白くないのか日本人にはわからない。というか、アメリカ1のコメディアンヌらしいけど、コメントがつまらなかったし、個人的に嫌いな人にそっくりで(僕をクビにしようとした上司)、なんとも雰囲気に乗り気レズにシーズンが終わってしまった。これで,サイモンも勇退する訳だから来シーズンはもっとつまらなくなるだろうなと思わざるを得ない。

今シーズン、さらに見る者がつまらなかった理由は出場者の選曲が、どれもイマイチだったのにもあると思う。準優勝のクリスタルは、ランディーが言っていたように、こういう番組で成功するには難しいインディー寄りのスタイルだったから、メジャーな選曲が少なかった。アメアイの面白さは、比較的メジャーな曲を、カラオケとは一線を画す驚異的な歌唱力と絶妙なアレンジ、自分の個性とテーマにあった選曲センスに、その楽曲をいかに魂を込めて歌うかというところに面白さがある訳で、その制限(テーマ)が分かりにくい方向に向かうとただの歌唱コンテストになってしまうのだなと思ってしまう。

上手いのは当たり前。落選者にも、ファイナリスト以上に上手い人が沢山いるアメリカという国のスゴさを実感するには、今シーズンも十分に面白かったけれど、昨シーズンのアダム・ランバートほどのインパクトを持った候補者はいなかったなぁ。

そんな中でも、やはりLee DeWyzeは頭ひとつ抜き出ていたと思う。塗装屋さんで働く青年がまさにアメリカン・ドリームをつかむ瞬間は見ていて感動した。個人的にオリンピックやワールドカップなどのスポーツイベントよりも、アメアイは感動してしまう。特にTOP3が故郷に凱旋帰郷するシーンは何度見てもいい。本当に街全体が候補者を応援していて、その盛り上がりと言ったら普通じゃない。

それに、今回はイケメン君Casey Jamesがだいぶ頑張ったことで、これが”アメリカンアイドル”なんだって再認識させられた。もちろん、アメアイはルックスはそれほど重要じゃないけれど、ショービジネスの世界で必要なキュートさや、クールさや、ホットな感じが必要になってくるのも事実。その最低限のルックスや年齢制限を外したBritain’s Got Talentが、現在ものすごいことになっている訳だけど、アメアイはあくまでもポップ”アイドル”を発掘する番組であることには間違いない。30以下の若き金の卵がスターダムにのし上がっていく様は、やはりなんともアメリカン・ドリーム的で眩しいくらい輝きに満ちあふれている。

今回、一番印象的だったパフォーマンスはやっぱりLee DeWyzeのThe Boxer(オリジナルはサイモン&ガーファンクル)。Lee DeWyzeの人生と楽曲の歌詞が重なり合っているようで、とても感情のこもったいいパフォーマンスだった。
このブログのテーマはスポーツに関する作品を扱うことだけど、アメアイを見てなかったら、この曲の存在に気付かなかったと思う。『一瞬の夏』や『遠いリング』を読むときはこの曲をBGMにしたら、とてもしっくりくると思う。

それでもって準決勝のHallelujah(オリジナルはレナード・コーエン)も、すごくよかった。これを選曲したサイモンはすごい。

そして最後はCasey JamesのDon’t(オリジナルはシャナイア・トウェイン)。メンターでもあったシャナイアはCaseyにご褒美のキスをするというおまけ付き。

にしても、1年が過ぎてしまったか。アメアイを見て、自分も人生の賭けに出なきゃいけないときがやってきたということを自覚せねばと思うのであった。

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