webライターとして活動を始めてから数ヶ月が過ぎた。
紙媒体での編集やライティングを経験していたら、webのライティングが楽に感じるかというと、そうでもない。webにはwebのやり方があって、そこに合わせられない紙媒体出身のライターも多いのではないかと感じる。
webのコンテンツ制作というのは、まだ発展途上であって、物作りに対する意識も、質の高さを追求することよりも、コストを抑えることのほうが、かなり重視されているような印象を受ける。もちろん、報酬の単価も低い。斜陽産業と言われている紙媒体と比較しても安い仕事が多いと言わざるを得ない。
けれども、なぜ私がwebライターとしても活動の幅を広げようかと思ったのは、webでのコンテンツ制作は成長産業であり、可能性もたくさん広がっているからだ。動画を使ったコンテンツ制作などは今後どんどん増えていくと思うが、電子書籍がなかなか普及しない日本では、そうした受け皿になるのは、やはりwebメディアだろう。
とは言っても動画、音声、アニメーションといったリッチなコンテンツだけでは、メディアは成り立たない。SEO対策などのことを考えても、必ずそこにテキストが必要になる。オウンドメディアが興隆してきているだけに、紙媒体からwebに主戦場を切り替えるには、今がベストタイミングなのだと思う。
それに、紙媒体の人よりも、web媒体の人は平均年齢も若く、頭も柔らかい。頭の良い人も多い。納期はあるけれど、紙媒体ほどタイトなものではないので、そこまで神経をすり減らすこともない。思い返せば、以前の仕事は一人でなんでもやらなければいけなかったので、負担が軽くなったと感じることが多いのだと思う。
そんな感じでwebと紙、両方のメリット、デメリットを噛み締めながらの毎日を送っているのだが、一つうれしいことがあった。
1ヶ月以上前になるが、現在ライティングの仕事をいただいてる株式会社Viibarさんの担当者の方から、私の書いた縦型動画の記事が検索で1位を取ったと連絡を受けたのである。現在も、この記事は1位のままとのこと。ちょっとテキスト数が多くなりすぎたかなと思っていたのだが、その情報量の多さが逆に良かったのかもしれない。それとこの記事はあえて「縦型動画」という表記で書いたのだけれど、「縦型動画」でも「タテ型動画」でも、1位になっている。ここらへんの表記の違いによる検索についてもGoogleが調整してきているのだろうか。
http://viibar.com/doken/basis/vertical_videos (現在はこちらの記事は閲覧できない状態になっています。)
2016年の最新トレンド「縦型動画」の特徴と成功事例
こうやって、データとして結果が出るところも、ある意味webライティングの面白さだと思う。必ずしもそれが全てではないのだろうけど、Googleはオリジナリティの高い良質なコンテンツが検索で上位にヒットするように、システムをバージョンアップしてきており、それによってSEO対策が全く変わってきたというのがここ数年の動向らしい。良いコンテンツを作ること=SEO対策になったということが何より、これからwebメディアが成熟していく地盤が整い始めたということだと思う。
もちろん、紙媒体でのライティング・編集も引き続き携わりたいと考えているが、今はweb媒体の特性に早く慣れていきたいと思っている。